ハリウッド俳優トム・クルーズ(51)が6月26日、東京・六本木ヒルズアリーナで開催された映画『オール・ユー・ニード・イズ・キル』(監督:ダグ・ライマン/配給:ワーナー・ブラザース映画)ジャパンプレミアにライマン監督、プロデューサーのアーウィン・ストフ、原作者の桜坂洋さんとともに登場した。
桜坂氏の同名小説を元に映画化。命を落とす度に目覚め、強くなるという過酷な生死のループを繰り返すケイジをトム・クルーズが演じ、ケイジを超スパルタで鍛える女性兵士リタをエミリー・ブラントが演じる。謎の侵略者により世界は滅亡の危機に追い込まれており、最強の敵から世界とリタを守ることができるのか?奇想天外な発想と臨場感溢れるノンストップアクションとなっている。
観客から起きた「トム」コールに応えるように炎とスモークの中からクルーズとライマン監督、プロデューサーが登場。ストフから「こんにちは」と日本語であいさつすると大歓声が場内に響き渡る。さらに「あなたがたのために作って、持ってきました!ぜひ楽しんでください!」とコメント、続けてライマン監督から「I Love Japan! I Love Tokyo!私の一番好きな都市です!家に帰ったような居心地のいい都市です。今日は原作者の桜坂洋さんにも会えるということで、彼には本当に感謝してます!日本の文学を私たちハリウッドの人間に託してくれて、トム・クルーズ主演のこの映画ができましたので、日本にこの映画を持って帰ることができました!」と、桜坂さんにお礼を。
いよいよクルーズの出番になると会場は一層盛り上がる。そしてクルーズから「I Love You」「東京も大好き!」さらに日本語で「ありがとう!」と、笑顔を絶やさないクルーズからコメントが飛び出すと観客はさらにヒートアップ!続けて「歓迎してくれて、興奮してます。ホントにみなさんの心に感謝します!みなさんに見ていただきたいためにこの映画を一生懸命作りました!日本の原作なので、特別、想いがこもっています!今まで見たことないようなラブストーリーです!キャラクターもユニークです!ぜひ、みなさんに早く観てもらいたいという気持ちでいっぱいです!」と、親日家であることを伺い知ることができるクルーズからのコメントであった。
本作を映画化した理由として、ストフは「この本を読んだ時に、今まで誰も作ったことのないような作品ができるという確信を持てました、新しい映画の物語ですし、ビックスケールで映画的な小説であるし、一番うれしかったのはトム・クルーズを使うのがプロデューサーとしての喜びでした」と、原作を絶賛。
そして映画のオファーを快諾したクルーズは「まず監督との仕事に期待を持ちました。どの作品も非常にユニークです。彼の映画に登場するキャラクターが好きです。彼のファンでした。そして運良くプロデューサーがいまして、原作と台本をみせられて『どうか?』といわれました。そして『一回死んで、生き返る』という発想がカッコいいと思いました。また機動スーツがカッコいいと思いました。3人が3年間一生懸命、心血を注いだんです!3人で『素晴らしい映画にしよう!』という誓いをもとに非常に良いチームワークになりました!そして作っている時に『日本の小説なんだから、ここに来て、この映画を見せる!』この瞬間のことをずっと語り続けていました!ホントにスペシャルな時間なんだ!私にとって、意味のある言葉では言い尽くせないくらい感動してます。ホントにこの瞬間を待っておりました。ありがとうございます!」と、熱弁していた。
また、物語で登場する機動スーツはリアルさを追求するためにCGは使わなかったそうで、重量が40~50キロあるスーツを着てアクションをしたと語り、「冷蔵庫を背負ってアクションしてた」とも。ここでクルーズが「監督は着なかったんですよ。『着ろ着ろ』といったんですけど『私が着ると僕がかわいそうに思えて、僕は着ない』といって着なかったんですよ~」とライマン監督がスーツを着なかったことを暴露。
このコメントに「確かに私は着ていません!(トムは)水の中に落とされたり、その重いスーツで高いところに吊られても全然恐怖心がないんです!火の中を走ったり、煙が出てることもありました。トム・クルーズと仕事をするということはすばらしいスタントとアクションが見れるということです!彼はすばらしい俳優ですばらしいスタントマンです!さらにアクションはすべて自分でこなしてました。スタントを使ったり、デジタルで処理することもありませんでした」と、機動スーツを着用しなかった理由はかわしつつ、クルーズが過酷状況下でのアクションを絶賛していた。
そして原作者の桜坂さんがステージに登場。「トムの隣に戸田奈津子さん以外の日本人がいる状況って珍しいですよね」と、恐縮している様子に会場から笑いが起きることもありつつ、機動スーツを着た感想を「スゴい大変でした!」と語ると、またもやクルーズが「監督は着なかった!」と蒸し返し、またもや笑いが。
桜坂さんは「あれで動くのは、ちょっとおかしいですよ…」とポロリ。作品が映画化された感想を聞かれると「アニメ化にはよくなるんですけど、実写になったとき『どういうものになるのか?』と思ったんですけど、予想を超えてハリウッドの脚本、演技、演出、特殊効果ですばらしいものができました。僕らのストーリーにヒーローがいて、マンガチックに書かれるんですけども、そのマンガチックなキャラクターがどうやって現実と接着するか、その中でトム・クルーズが『マンガで描いたものを実現しちゃった』という感じですかね」と、仕上がりには満足している様子。
ライマン監督から「桜坂さんはホントに本当に私たちを信用してくれたんだと思います、原作をハリウッドのわれわれにまかせてくれた。ですから桜坂さんにこの映画を見せて気に入ってもらったことが一番うれしかったですね。そして、それに勝る感動は、これからこの映画を日本のみなさまに見ていただけるということです」と、改めて桜坂さんにお礼を述べていた。
最後にクルーズから「『So I Love You!』今晩来てくれて、ホントにありがとう!私にとってホントにかけがえのない喜びです!」とメッセージが送られると会場から「Happy Birthday Tom~♪」とバースデーソングのサプライズ!「ありがとう!ありがとう!今年初めてのバースデープレゼントです!」と満面の笑顔!その後レッドカーペットを通りクルーズを待つ観客へサインを書き込んだり、一緒に写真を撮るなどファンとの交流をはかり、別れを惜しむように会場を後にした。
映画『オール・ユー・ニード・イズ・キル』は6月28、29日緊急先行上映!7月4日より2D/3D/IMAX 同時公開!